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5分間で読む-ジーン・サンジャヤ&メリー・インボング

ムーブメントは続く

インドネシアのキャンペーン発信者は、変化を起こすためのつながりを粘り強く探している

約半年前、私たちはChange.org(チェンジ・ドット・オーグ)の”She Creates Change(変革を起こすのは彼女)”と名付けたプログラムを通じて、インドネシア各地の女性のキャンペーンサポーターや発信者で構成される新しいコミュニティを結成した。

“She Creates Change”は、女性のキャンペーン発信者のための支援、研修、コミュニティ構築を行う、1年にわたるプログラムである。このプログラムではまず、自分自身と向き合う自己発見のための演習とストーリーテリング、そしてキャンペーンを立ち上げるために必要なスキルの習得を通じてつながりを作る“Learning Lab”(学習ラボ)に取り組む。このプログラムは、5日間泊まり込みで行われ、自分の信念を主張したいと感じている人たちに「キャンペーン」を身近なものと感じてもらい、キャンペーンを立ち上げることに対する抵抗や恐れを解消してもらうためのひとつの方法である。

去年の2019年11月にこのプログラムを立ち上げた際は、インドネシアの環境問題にフォーカスしているものだったので、”She Creates Change – Green Camp”(変革を起こすのは彼女-グリーンキャンプ)と名付けた。このキャンペーンを立ち上げて以来、彼女たちによって少なくとも22件のキャンペーンが立ち上げられ、40万を超える賛同が寄せられた。もっとも特筆すべきことは、このことが全国規模で新しい世代の女性にとっての刺激となり、新しい力が台頭してきたことを確認できたことであった。

と同時に私たちは、新型コロナウイルスがインドネシアを襲い、世界的な広がりを見せる中、この困難の中で彼女たちが信じられる仲間とつながり、自信を持ってアクションを起こせる感覚を与えることが求められていることを再認識した。

実際に会うことができない状況の中で、私たちは4月に彼女たちとオンラインで再会し、どうすればコミュニティ間でのつながりを維持し、さらに深く関わり合える機会を創出できるのかを検討するところから活動を始めた。

どのように実行したか

1.メンバーとのチェックイン:顔を合わせることが何より大切、議題は二の次

自分のチームメンバーの様子を気遣い、連絡し合うことは、社会に何らかの影響を与えるために存在している組織の多くにとっては、特別なことではないのかもしれない。しかしながら、緊急性を伴う切迫感から、私たちは時としてグローバルな問題に取り組むことだけに目を向けてしまい、自分のチームメイトがどうしているかの確認を怠ることも、往々にしてあり得ることだ。(このパンデミックはそれほど私たち全員にとってなんらかの影響を及ぼしている)。ビデオ会議の最初の2時間をお互いの近況を伝え合うことに費やし、全員が各々の心境を自由に共有できるようにした。自分たちの近況を伝えたい気持ちはみんな同じだったが、それと同じ位、他の人々のストーリーを聞きたいという気持ちも強かったように思えた。

その2時間は、インドネシア政府が外出自粛を要請して以来、たくさんの人が必要としていた「つながっている」という感覚を再び感じることができる機会となったのだ。

2.ブレインストーミング:「状況は自分たちで変えられる」という感覚を高める

再会の喜びをたっぷりと感じたところで、後半は形式張らないブレインストーミングセッションとなった。それぞれのコミュニティで解決したいと思っている課題に取り組むためのプロジェクトやキャンペーンのアイデアを共有し合う時間である。 

ある課題に対する解決策を考えることは、創造性を育む練習になるだけでなく、彼女たちに「自分たちは決して力の無い存在などではない」ということを思い出させる非常に重要な練習にもなる。各々のプロジェクトアイデアを生み出すことに加えて、ブレインストーミングを行ったという経験だけでも、そのプロジェクトがいかにシンプルなものであろうとも、状況は自分たちで変えられるという感覚を磨く助けになる。

3.フォローアップ:プロジェクトを実行に移す

合計3時間に及ぶビデオ会議を終える頃には、少なくとも2つのキャンペーンアイデアがChange.org(チェンジ・ドット・オーグ)上で実現に向けて動き出していた。ひとつは寄付金集めを目標にしたキャンペーンで、他にも、パンデミックによって深刻な影響を受けたローカルコミュニティを支援するプロジェクトが立ち上がった。参加者のうち何人かボランティアとして各プロジェクトのリーダーを務めることになり、Change.orgインドネシアのチームは、彼女たちの活動がスムーズに行えるためのバックアップや、チーム間の連携をサポートする役割を担うこととなった。

後になって振り返ってみれば、複数のボランティアグループの活動をサポートをすることは、他のプロジェクトのためにかける時間もある中で、決して簡単なことではなかったが、連携する小さなグループを作り、ミーティングの前に話すべきことをしっかりとを整理し、明確なスケジュールや構想、最終期限を伝えることによって随分と効率よく進めることができた。

4.現場に立ち会う:コミュニティの活動を強化する

コロナ禍においてパンデミックに対応しながら、プロジェクトやキャンペーンをサポートすることは、やりがいがあることであると同時に、苦労が多いことも事実である。だからこそ、私たちChange.orgは、ビデオ会議での再会だけで終わらせるのではなく、これからもオンラインでのつながりを継続させるために先陣を切ってサポートし続けることが必要不可欠なのである。

声をあげる彼女たちのプロジェクトをサポートする中で、常にオープンに議論できる場所であり続け、チーム間の定期的なコミュニケーションを促し、各プロジェクトに費やされてきた人びとの努力をしっかりと称えることを念頭において活動を行った。この経験が私たちに思い出させてくれたことは、一つのゴールの達成のために、あるいは今回のように共に危機を乗り越えるためには、コミュニティ間で共有する信念の方が個々人の信念よりも重要である、ということである。彼女たちが自らリーダーシップをとってアクションを起こすことでこれからも他の人々に良い影響を与え、サポートし、自信を与えていく様子が見れることを楽しみに待つばかりである。

筆者: ジーン・サンジャヤ
アソシエイト・キャンペーナー(Change.org インドネシア)
筆者: メリー・インボング
ラーニング・アソシエイト(Change.org財団)