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2分間で読む-アルベルト・ヘレーラ・アラゴ

生活に必要な公共サービスへのユニバーサル・アクセス

メキシコ人は、リーダーたちによる迅速で適切な対応を求めている

新型コロナウイルス感染症の感染拡大は、全世界の何百万人もの人々の健康、生活、そして経済にきわめて大きな影響を及ぼしている。それと同時に、今回の危機は、コロナウイルスに対応する中で、医療制度、企業の従業員への対応、政府の効率的な対応(あるいはその欠如)をめぐる一連の実情をさまざまな社会的問題とともに浮き彫りにした。

「ステイホーム」など感染予防に関する要請が世界的に発せられて数週間後、私たちChange.org(チェンジ・ドット・オーグ)は予想外の現象を目にすることになった。何千人もの人々が、私たちのサイトではかつて経験したことのない程の数のキャンペーンを立ち上げ始めたのだ。その多くは、高まる危機に対する政府の対応の不備、職場における曖昧な対応などの問題を指摘するものだった。

私たちが「Change.orgは、パンデミックをめぐる市民の声のバロメーターのような存在になりつつある」との認識をもったのも、まさにこの頃だった。自分たちのプラットフォームで展開される活動からは、今回の危機に対して単に受け身で対応することに留まらない人々が世界中にたくさんいるということが見てとれたのである。市民たちは、変化を促し、説明責任を果たすように求め、不正を糾弾する声を上げ始めた。

Change.org Mexico(チェンジ・ドット・オーグ メキシコ)では、こうした事態の変化を証明するかのように、じつに多くのキャンペーンが展開されているが、私たちはそれらを以下のように3つの大きなカテゴリーに分類した。

  1. パンデミックに対する政府の効率的な対応を求めるキャンペーン。この種のキャンペーンには、感染の連鎖を断ち切ったり、マスクの着用など強制的な予防手段を義務づけるなど、当局によるこれまで以上に断固たる行動を求める具体的な要求が含まれている。
  2. 企業に対して危急の事態に効果的に対応することを求めるキャンペーン。この種のキャンペーンには、高齢のスーパーマーケット従業員を自宅待機にすること(加えて、追加の金銭的補償を行うこと)を求める要望から従業員に安全ではない環境で労働することを強制する企業に対する抗議に至る要求まで含まれている。
  3. 市民に対する経済的支援を提供するよう政府に求めるキャンペーン。この種のキャンペーンには、税金や年金積立金の支払いの猶予、(電気やガスなど)公共料金に対する時限的補助、公立学校の教師がリモートラーニングを実施するためにコンピューターを購入する資金の融資を受けられるようにすることなどの要求が含まれている。
  4. 高度な医療サービスを受けられることを要請するキャンペーン。このカテゴリーでは、病院が新型コロナウイルス 感染患者を治療するのみならず、医療従事者が自らをウイルスから守ることを可能とするために十分な資材を受け取れるようにすることを求める要求が見られる。この種のキャンペーンにはまた、病院が新型コロナウイルス感染症以外の疾病を患う患者の治療を可能にするのに十分な医療資源を得られるように求める要求も含まれている。

新型コロナウイルスが蔓延して以来、ここ数カ月間に私たちのサイトでキャンペーンを立ち上げた人々を支援する中で、これらのキャンペーンが顕著にオンライン上での市民の関与と行動を反映しており、今回の危機が完全に収束した後も彼らが手放すべきでないと感じている未来を指し示していることを認識したのです。この未来とは、公共サービスがさらに広い分野にわたって過不足なく提供される未来であり、企業が収益よりも従業員の福利を優先し、政府が透明性を高め、説明責任を果たし、市民(特に社会的弱者)を守るために積極的に行動をする未来なのである。

ポストパンデミックの世界がこのようなものとなったら、社会はどうなるのだろうか。私たちは今回の危機からどのように学べばいいのだろうか? 私たちの市民としての行動が、官民のリーダーたちが社会的責任を果たす能力をもち、そうした責任を果たすような社会を現実のものとすることにつながるにはどのような行動をとれば良いのだろうか? そして最後に、私たち市民もまた、私たちが享受する権利のある変化を求め、それを実現することができるのだということを認識できるだけの学びを今回の危機から得ることができるのだろうか? 

では、これからそのことを探っていこうと思う。

筆者: アルベルト・ヘレーラ・アラゴン
エグゼクティブ・ディレクター(Change.org メキシコ)
編集者: メリー・インボング
ラーニング・アソシエイト(Change.org財団)